座禅会 仏さんがいる
11月も半ばとなり、紅葉シーズンを迎えました。
境内のドウダンツツジも赤く鮮やかに紅葉しております。
さて、本日は、第2土曜日恒例の座禅会を開催いたしました。
初参加の方、3名を含め、15名の方がご参加くださいました。
ご参加いただきまして、ありがとうございました。
今回も、ソーシャルディスタンスを確保し、マスクを着用していただきました。
お経のほうも、参加者の皆様には黙読していただき、私はマイクで唱えさせていただきました。
そして、25分の座禅を2セットした後、マイクで、お話をさせていただきました。
本日のお話は、臨済宗の宗祖、臨済禅師の言葉のご紹介。
「赤肉団上に一無位の真人あり。常に汝等諸人の面門より出入す。未だ証拠せざる者は、看よ、看よ。」
私達の肉体の中に、価値判断のつけようのない、一人のまことの人間がいる。
階級も性別も年齢も貧富も賢愚もない、世間の価値判断で価値を決められない仏性がある。
その立派な主体性が五感を通して、出たり入ったりしている。
外の花を見て咲いたり鳥の声を聞いてさえずり、内に入って暑い寒いと言う。
そんなお釈迦様や達磨さんと同じ立派な人格を持っているのに、まだ分からないという者は、さあ看よ、看よ。
そのようなご説法を修行僧に対してされています。
白隠禅師の坐禅和讃の冒頭も「衆生本来仏なり」という言葉で始まります。
私達は本来仏であるのに、成長するにつれて自我をみずから作り出す。
仏さんから離れた生活をして、自分の欲求が大きくなりすぎて、かえって悩む。
しかし、仏さんは、相手を見たとき、自分が相手になり切って、自分を忘れて相手のために行動している。そのような仏さんは、私達の中にすでにいる。
臨済禅師も白隠禅師も、本来仏さんだったのだという体験をもとに、私達に教えてくださっています。
坐禅をしたりして自分の心をよくととのえて、相手の気持ちに立って行動する。
大変な時期ですが、お互い思いやりながら頑張って乗り切ってまいりましょう。
このような話をさせていただきました。
お話の後、参加者の皆さんには、お茶とお菓子をお持ち帰りいただきました。
来月の12月に入りますと、日中も冷え込んでまいります。
ストーブを準備いたしますが、換気した状態で開催いたします。
防寒のための上着やブランケット(ひざかけ)など、ご準備ください。
来月の座禅会も、またお越しください!
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