座禅会 枯木龍吟
12月に入りまして、紅葉していた木々も落葉の季節となりました。
これから、落葉掃きや年末の墓地清掃で忙しくなりそうです。
さて、本日は、第2土曜日で、恒例の座禅会を開催いたしました。
今回は15名の方がご参加くださいました。
ご参加いただきましてありがとうございました!
![](https://kannon-temple.com/blog/wp-content/uploads/2024/01/20231209zazen.jpg)
25分の座禅を2セットした後、お話をさせていただきました。
本日のお話は、香巌和尚の言葉についての話。
中国、唐の時代の禅僧、香巌和尚は、潙山和尚のもとで修行しておりました。
非常に聡明な方でしたが、「父母未生以前の自己」を問われて答えることができません。
答えを聞いても教えてもらえず、ついに、自分自身に失望して、潙山和尚のもとを去ります。
そして、自ら慕っていた慧忠国師の墓で墓守をして日々を過ごします。
ある日、落葉を掃いて、竹藪に捨てたところ、混じっていた小石が竹に当たりました。
カッーンという音が響き渡り、そのとたんに香厳和尚は悟りを得ました。
「父母未生以前の自己」がハッキリと分かり、潙山和尚のいらっしゃる方角へ礼拝されました。
そんな香巌和尚にある人が「道とは何か」と尋ねました。すると、こう答えました。
「枯木裏龍吟 髑髏裏眼睛」 枯れた木が龍のように吟ずる 髑髏に目が生じる
葉っぱが全部なくなった枯れた木も、あいた穴に風が吹くとヒューと音が鳴る。
まるで龍が鳴くように力強い音を立てる、と自然の風景を示されて、次の句を言われます。
肉が全部なくなった髑髏も、目が生じるのだと。
自分自身が生まれてから身につけてきたもの、肉を無にしていって髑髏のようになった時、
悟りの目が生じて、龍のように大きな働き、自由自在な働きができるようになる。
それが禅の道だよ。そのようにおっしゃっているように思います。
来年は辰(龍)年ですが、自分自身を打ち破って、大きな働きができる年にしたいですね。
このような話をいたしました。
お話の後、参加者の皆さんには、お茶とお菓子をお持ち帰りいただきました。
今年も残りわずかとなりました。
皆様、良いお年をお迎えください。
また、来年も座禅会をよろしくお願いいたします!
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