座禅会 水のように転ずる

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5月に入り、境内のあじさいの蕾がふくらんでまいりました。

一足早く開花したブルーのあじさいを見ると、さわやかな気分になります。

さて、本日は、第2土曜日恒例の座禅会を開催いたしました。

初参加の方、2名を含め、17名の方がご参加くださいました。

ご参加いただき、ありがとうございました。

今回も、ソーシャルディスタンスを確保し、マスクを着用していただきました。

お経のほうも、参加者の皆様には黙読していただき、私はマイクで唱えさせていただきました。

そして、25分の座禅を2セットした後、マイクで、お話をさせていただきました。

本日のお話は、水と氷の心の話。

白隠禅師坐禅和讃の冒頭にこうあります。

「衆生本来仏なり 水と氷の如くにて 水を離れて氷なく 衆生の外に仏なし」

私達人間は本来仏さんである。

水と氷に例えると、水を離れて氷はないように、私達の外側に仏さんがいると思ってはならない。

すなわち、私達の心は仏さんの心と別物とか、仏さんは私達から遠く離れた存在と思うなということです。

仏さんを水、私達人間を氷に例えて、私達にも仏さんの心が備わっていると白隠さんは教えてくれています。

摩拏羅(まぬら尊者が唱えたといわれる詩の前半部分にこういう言葉があります。

「心は万境に随って転ず。転処実に能く幽なり。」

心は、あらゆる状況環境に応じて転じていく。その転ずる処は、実に幽玄である(奥深い)。

仏さんの心は、刻々と変わっていく日々や状況に応じ、執着することなく次々転じていくことができます。

水がどんな形の容器が出てきても入るように、仏さんの心は次々と転じていくことができます。

私達も、過ぎ去ったことや色んな執着にとらわれないように、呼吸をととのえ、心をととのえていけば、固くなった氷の私心を、柔軟な水の仏心にしていくことができます。

日々、心をととのえて、目の前の今の瞬間を柔軟な心で過ごしてまいりたいですね。

このような話をいたしました。

来月は、あじさいがきれいな季節です。

第2土曜日の坐禅会の翌日、13日(日)からあじさい祭りと風鈴祭りがスタートです。

座禅会もあじさいも、どうぞお立ち寄りください!

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