座禅会 寒さを越えた梅の美しさ
2月に入りましても、厳しい寒さは続いております。
例年ですと、この時期には、梅が開花しておりますが、今年はまだ蕾のままです。
さて、そんな寒さの中、本日は、毎月恒例の第2土曜日の坐禅会が開かれました。
今月は、初参加の方3名を含め、17名の方がご参加くださいました。
小雨が降ってお寒い中、お越しいただきまして、ありがとうございます!
そして、いつものように25分の座禅を2セットして、茶話会です。
本日の話は、「耐雪梅花麗(雪に耐えて梅花麗(うるわ)し)」(西郷隆盛の漢詩)の話。
この言葉は、地元の広島カープで活躍した黒田博樹投手が座右の銘とした西郷隆盛の言葉。
西郷隆盛は、元々、幕末の薩摩藩の下級武士。
藩主である島津家の菩提寺の無三和尚のもとへ通い、十年余り、禅の修行に励みます。
その後、藩主島津斉彬公の目にとまり登用されますが、斉彬公の急死で失脚。
島流しの生活が長く続いた後、復職し、薩長同盟・江戸無血開城など大きな成果をあげました。
そんな西郷が、イギリス留学する甥へあてた手紙に書いた漢詩の一節が「耐雪梅花麗」です。
厳しい雪の寒さにも耐えて咲いてこそ、梅の花は美しく咲く。
人間も多くの苦難を経験してこそ、大きな功績を挙げることができる。
この言葉を高校の授業で知り、感銘を受けた黒田投手。
高校時代ずっと控え投手でしたが、努力を重ね、大学進学後、好成績を残してカープに入団。
カープのエースへと成長し、アメリカメジャーリーグでも79勝と活躍。
再びカープに復帰すると、2016年の25年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。
黒田投手も長年にわたって努力して困難にもよく耐えたからこそ、数々の輝かしい記録を打ち立て、美しい花を咲かせることができたと思います。
私達も、いろんな困難にもよく耐え、一日一日精進し、自分の花を咲かせていきたいですね。
このような話をいたしました。
今年は寒さで梅の開花が遅いですが、来月にはきれいに咲いてくれると思います。
また、来月も是非お越し下さい!
初めて知る禅語でした。西郷隆盛は禅を修行したことも未知でした。いろいろ知ることができありがとうございました。
座禅会のご参加ありがとうございます。
禅は武道・茶道など「道」がつく日本文化と深くかかわっていますが、西郷隆盛も禅で心を養っていました。
現代ですと、安部首相も臨済宗の禅寺で坐禅をよく組まれるようです。
またよろしくお願いいたします。