座禅会 取り残された月

Pocket

9月に入りまして、境内に芙蓉の花が開花いたしました。

10月にかけて、しばらくの間、芙蓉の美しい花が心を和ませてくれそうです。

さて、本日は、毎月第2土曜日恒例の坐禅会が開かれました。

初参加の方を含め、10名のご参加をいただきました。

残暑厳しい中、ご参加いただき、ありがとうございます!

いつものように、25分の坐禅を2セットしまして、茶話会です。

本日の話は、 良寛さんの月にまつわる話。

昨日は、中秋の名月でした。そこで、月にまつわる良寛さんの話をいたします。

良寛さんが庵で寝ておりますと、泥棒が入り込みました。

しかし、泥棒がいくら探しても、盗むようなものはありません。

良寛さんは、目を覚ましていましたが、泥棒を憐れに思ったのでしょう。

大きく寝返りをうって、寝ていた布団を盗みやすいようにしました。

泥棒は、他に盗む物がないので、仕方なく布団を盗んで庵を出ていきました。

そのあと、良寛さんは起き上がって、夜空の月を眺めて言いました。

「盗人に 取り残されし 窓の月」

泥棒は、あのお月さんだけは盗まなかったなあ。

良寛さんの無執着な心、優しさ、大らかな心を感じるお話です。

良寛さんは布団を盗ませてあげましたが、こんな時でも月を美しいと感じる「大らかな良寛さんの心」は盗むことはできなかったんですね。

座禅は、自分中心の妄想を捨て切っていって、本来持っている仏さんの心になる修行です。

色々とある日常も、良寛さんのような、大らかな心で過ごしていきたいですね。

このような話をいたしました。

来月は、第2土曜が山陽花の寺霊場会の花法要のため、第3土曜の開催です。

また、座禅会へ是非ご参加ください!

Pocket

コメントを残す

CAPTCHA


このページの先頭へ