座禅会 「鬼は内 鬼は外」
本日は第2土曜日で、恒例の坐禅会が開かれました。
初参加の方、男性6名、女性7名を含め、27名のご参加をいただきました。
寒い中、たくさんの方にお越しいただき有り難うございました!
いつものように、25分の座禅を2セットして、茶話会。
このたびも、やまだ屋さんから座禅会の皆様に施菓をいただきました。
いつもありがとうございます!
この日の茶話会の話は、節分の豆まきの話。
2月といえば、節分の行事があります。
「鬼は外、福は内」と言いながら、鬼に豆をまいて、邪気を払って一年を無事過ごせるように願います。
では、その鬼って一体何でしょうか。
今日皆さんと唱えた白隠禅師坐禅和讃に、「悪趣いずくにありぬべき 浄土即ち遠からず」とありました。
悪い行いを重ねた人が死後におもむく世界(地獄)はどこにあるのか。極楽浄土は遠くではないと。
白隠禅師は、地獄、極楽の場所は近くにあると言われているんです。
その白隠禅師にこんな話があります。
ある日、白隠禅師のところに一人の武士が来てこう尋ねました。
「和尚様、地獄や極楽という世界は本当にあるのですか。」
すると、白隠禅師は、その質問には答えず、武士を散々にののりします。
「あんたは武士であろう。武士ならば死を恐れないはず。それなのに、地獄とか極楽とか尋ねるのは、死ぬのがこわいのであろう。情けない。腰ぬけ侍やのう。」
最初は我慢していた武士もとうとう我慢しきれなくなり、
「腰ぬけ侍とは何事か。白隠といっても許さぬぞ!」と言って、刀を抜いて白隠禅師に切りかかります。
白隠禅師は逃げ回りますが、ついに追いつめられ、斬りふせられようとするその瞬間、叫びました。
「そこが地獄よ!」
その一声で正気に戻った武士は、なるほど、ここが地獄かと納得し、刀をおさめて頭を下げました。
「和尚様、地獄のありかがよく分かりました。ご無礼をお許し下さい。」
すると、白隠禅師はにっこりと笑ってこう言いました。
「そこが極楽よ。」
地獄や極楽は、私達が生きているこの場所にあると白隠禅師は教えてくれています。
私達が、心が落ち着いていて、今やるべきことをできている時、私達は仏さんと同じで、私達のいる場所は極楽です。
しかし、今の自分を邪魔する鬼(もっと欲しい鬼、腹立ち鬼、愚かもの鬼)が出てきて、今の自分を見失い、やるべきことをできない時、私達は鬼と同じで、私達のいる場所は地獄に変わります。
鬼は私達の内にいる、「鬼は内」だと気づいて、「鬼は外」と心の中で唱えましょう。
座禅の時の呼吸で、「鬼は~、外」とゆっくりと一呼吸してみる。
すると、鬼は逃げ、また今の自分(仏さん)に戻ります。そこが極楽です。
節分の豆まきの行事は、自分の内にいる鬼を払って、今の自分をしっかり一年頑張っていこうという行事。
そんなふうにとらえて、今年を頑張ってまいりましょう。
このような話をいたしました。
来月は、椿が次々と開花し、早咲きの河津桜も開花している頃だと思います。
是非、来月も坐禅会にお越し下さい!
美濃の誉(ツバキ)
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