座禅会 何事も因縁じゃ
12月に入り、急に寒さが厳しくなってきました。
さて、本日は第2土曜日で、恒例の坐禅会が開かれました。
初参加の方、2名を含め、12名のご参加をいただきました。
小雪が降る寒さの中、ご参加くださり有り難うございました!
25分の座禅を2セットして、茶話会。
このたびも、やまだ屋さんから座禅会の皆様に施菓をいただきました。
いつもありがとうございます!
この日の茶話会の話は、良寛さんの話。
良寛さん(1758-1831)は江戸時代の禅僧。今の新潟県出身、18歳の時に家督を弟に譲り出家しました。
22歳の時、今の岡山県円通寺に移り修行を続け、33歳の時に円通寺の国仙和尚から法を継ぎました。
そんな厳しい修行をされた良寛さんですが、子供が好きでよく一緒に遊んでいました。
そんな良寛さんを不思議に思って、ある人が聞きました。「どうして、子供と一緒に遊ばれるのですか」
すると、良寛さんは、「子供の純粋な心が大好きだからじゃ」と答えます。
良寛さんは書家としてもすぐれた方で、よく書を頼まれましたが、自分の意にそぐわない時は拒まれました。
しかし、子供から「良寛さん、何か書いておくれ」と頼まれると、喜んで書いたそうです。
その良寛さんにこんな話が残っています。
良寛さんが托鉢をしていて、ある家の前を通りかかると、その家の人達が出てきて良寛さんを捕まえました。
そして、縄でしばって鞭で何度もたたいて、さらには、土に穴を掘って埋めようと言うのです。
実は、その家の人は泥棒に入られて、たまたま通りかかった良寛さんを泥棒と思い込んでしまったのです。
なぜなら、良寛さんがあまりにみすぼらしい格好をしていたからです。
穴を掘り終わって埋めようという時にも、良寛さんは何の抵抗もしません。
その時たまたま通りかかった人の中に良寛さんを知っている人がいて、その人が驚いて止めに入りました。
「何をなさっているんです!その方は良寛和尚ですぞ!」
家の人は驚いて、急いで良寛さんの縄をほどき、平謝りしました。
そして、良寛さんにこうたずねました。「どうして、ぬれぎぬだと言われなかったのですか」
すると、良寛さんは、「何事も因縁じゃからのう」
そういって、静かに去っていったそうです。
ひどい目にあったことも因縁、助けられたのも因縁、全てを因縁としてしっかり受け止めていく。
そんな良寛さんの広い広い心に学ばしていただくことがあると思います。
良い縁も悪い縁も、こちらの心の受け止め方次第で、大きな違いが出てくるんじゃないでしょうか。
姿勢をただし、呼吸をゆったりとして、心をととのえて生活したいものですね。
このような話をいたしました。
次の坐禅会は来年です。寒さで体調をくずされませんように。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます!
お寺に柴犬がやってました。観音寺ともども、よろしくお願いいたします。
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