座禅会 一歩ずつ

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10月に入り、朝晩がだいぶ涼しく感じられます。

さて、本日は、第2土曜日で、恒例の座禅会を開催いたしました。

初参加の方、9名を含め、28名の方がご参加くださいました。

今月もたくさんの方がご参加くださいました。ありがとうございました。

今回も、ソーシャルディスタンスを確保し、マスクを着用していただきました。

お経のほうも、参加者の皆様には黙読していただき、私はマイクで唱えさせていただきました。

そして、25分の座禅を2セットした後、マイクで、お話をさせていただきました。

本日のお話は、禅を海外へ紹介した鈴木大拙先生の話。

鈴木大拙先生は、石川県出身、旧金沢藩藩医の四男として生まれました。

帝国大学(現東京大学)進学。在学中に鎌倉円覚寺の今北洪川老師、釈宗演老師に参禅します。

釈宗演老師に推薦され渡米。禅に関する書籍を英語で出版して、禅を海外に広く知らしめます。

その後、帰国して大学で教鞭をとり、晩年は北鎌倉の東慶寺の山上に設立した松ケ丘文庫で過ごします。

そんな鈴木大拙先生を訪問するには、130段の石段を上がっていかなければなりませんでした。

ある時、新聞記者が石段を上がって訪問した時に、90歳を超えられていた先生に尋ねました。

「先生は、お出かけのたびにあの石段を上って帰られるのですか。」

すると、先生は答えられました。

「一歩一歩上るとなんでもないんだ。いつの間にか上っているんだ。」

禅の老師方に参禅し、その心境を認められ、禅を海外に紹介された先生らしい言葉です。

130段と見ると大変に思えますが、目の前の1段1段の積み重ねなんです。

今をしっかりと見て生きれば、大変だと思えることでも成し遂げられるのではないでしょうか。

目の前のことを1つ1つ頑張っていきたいですね。

このような話をいたしました。

お話の後、参加者の皆さんには、お茶とお菓子をお持ち帰りいただきました。

来月の11月に入りますと、紅葉の美しい季節となります。

来月の座禅会も、またお越しください!

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