座禅会 お釈迦様はどこにいる

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4月に入り、桜も見頃を過ぎました。皆様、お花見のほうは済まされたかもしれませんね。

観音寺では、まだ遅咲きの桜が咲いております。

さて、本日は第2土曜日で、恒例の坐禅会が開かれました。

初参加の方を含め、22名のご参加をいただきました。

たくさんの方にお越しいただき有り難うございました!

いつものように、25分の座禅を2セットして、茶話会。

このたびも、やまだ屋さんから座禅会の皆様に施菓をいただきました。

いつもありがとうございます!

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この日の茶話会の話は、花祭りの話。

3日前の8日には、観音寺で広島市仏教会主催の花祭りがございました。

花祭りとはお釈迦様のご誕生をお祝いする行事です。

お釈迦様は今から2500年ほど前にお生まれになりました。

お釈迦様は生まれてすぐに、四方を七歩歩かれました。

そして、右手を上に向け左手を下に向け、「天上天下唯我独尊」と叫ばれたそうです。

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直訳すれば、「この世界で私が一番尊い」となります。

しかし、これは後世の人が作られたお釈迦様の偉大さを示すエピソードでしょう。

実際、お釈迦様は、法句経というお経で「よく調えられた自分が、頼りとなる主(あるじ)だ」と言われます。

お釈迦様一人が尊いのではなく、私達一人一人が心を調えていった時、皆がお釈迦様と同じ尊い生き方ができる、そういう可能性をみなが持っている。

そういう意味で、現代の私達は、「天上天下唯我独尊」の逸話を受け取っていけばいいと思うんです。

昔の鎌倉時代の禅僧で、大応国師(1235~1308)という方がいらっしゃいました。

その大応国師にある修行僧が質問をしました。「天上天下唯我独尊とはどういうことですか。」

すると、大応国師は、「ひとびとのために力を尽くすことだ。」と答えます。

つぎに、別の修行僧が質問をします。

「お釈迦様のご誕生の事実は別としまして、お釈迦様は今どこにいらっしゃいますか。」

すると、大応国師は一言。「看脚下(かんきゃっか)」と答えました。

足もとをみよ。つまり、お釈迦様はあなたの中にもいると。

お釈迦様が気づかれた尊い人間性は、みなが持っているとおっしゃったのでしょう。

実際、私達は人生の中で、あれこれ人と比べたり、過去にこだわり、未来を不安に思い、迷ったりして過ごしておりますが、あれこれ考えずに今をしっかり生きれる仏の心をそなえて生まれてきております。

それぞれ、色んな境遇で生まれ生活しておりますが、「自分は生まれてきてよかった。ありがたかった。」と思えた時、「天上天下唯我独尊(この世界でこの自分に生まれて尊いことだ)」と言えるんじゃないでしょうか。

自分を尊いと思い、また同じく尊いまわりの人に力を尽くしていけたら、本当に素晴らしいと思います。

「天上天下唯我独尊」と思えるように、今の自分を生きていきたいですね。

このような話をいたしました。

来月の坐禅会もどうぞよろしくお願いいたします!

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