由緒・歴史
観音寺の由緒
観音寺は臨済宗妙心寺派に属するお寺です。
観音寺は佐伯区坪井町観音寺と南区元宇品町観音寺から成り立っています。
元和四年(1618年)浅野氏入封の際に一緒に来られた桂雲禅師が中興され、
広島新四国第五十一番の霊場であります。
ご本尊十一面観世音菩薩は大同年中(806~810)常勝将軍といわれた坂上田村麻呂公の守本尊で、身丈僅か一寸八分の秘仏であります。
昔源平の戦の際、源範頼がこの仏を奉持して平家追討西下の途中、宇品島近海で見失ったものが
後年この島の漕網にかかって曳き上げられたものと伝えられます。
小栗観音とも称しており、厄病、水難、難産に対して霊験著しく古くから一般庶民の信仰は申すまでもなく、藩主毛利輝元公も時々この島に遊参して敬われました。
また小早川隆景公の厳島参詣の際には、わざわざ船を岸に繋ぎ当山へ登って大慈大悲の尊像に礼拝されるのが常でありました。
その後福島、浅野藩と時代は移り変わっても有徳の人々は常に当山に足を運び、杖を曳いて仏縁を結び家内安全、子孫繁栄を祈ったと口伝されております。
佐伯区観音寺
佐伯区観音寺は元宇品観音寺の別院として建立されました。
本堂に祀るご本尊は『十一面観世音菩薩』です。
この十一面観世音菩薩は、2001年に奈良市法蓮町の大仏師石賀悟山氏により、
原爆犠牲者慰霊鎮魂のため製作されたものです。
木曽檜寄せ木造りの台座で、光背を含む総丈は約2mの十一面観世音菩薩立像です。
その他に、堂内に安置されている弁財天、鬼子母神に至りましては、
稀に見る逸作でその壮麗と流線は言いようもない程です。
位牌堂
本堂には位牌堂も設けられています。
ご本尊に薬師如来をお祀りして、壇信徒の方々のご先祖のみたまをおまもりしております。
位牌堂へ安置し、勤行の際にご供養する永代位牌も受け付けております。
不動明王
2014年9月30日(火)に、不動明王像の開眼法要が営まれました。
御導師に、宮島の大本山 大聖院 吉田正裕 座主をお迎えし、僧侶15名による開眼法要でした。
不動明王は、諸願成就の力を持ち、一心に祈る者には叶える救済の働きを持つとされます。
詳しくは、不動明王のページをご覧ください。
元宇品観音寺
交通案内
〒734-0012 広島市南区元宇品町15-1 TEL(082)251-5760
由緒・歴史
元宇品観音寺は、眼前に広島湾の海が開け、金輪島を臨む風光明媚な地にあります。
元宇品観音寺の阿弥陀堂に祀る等身大の阿弥陀仏は、広大無辺の慈悲を表現した浄相を示しており、市の重要文化財となっております。
境内には樹齢約400年の椿があります。
この椿は江戸時代初期に浅野長晟公が紀州から移られる際、
妻の振姫(徳川家康の三女)が丹精こめて育てた椿を持ってこられ、
この地に植えたものだと伝えられます。
一本の木から数種類の花が咲き、広島椿と呼ばれています。
毎年3月のお彼岸の頃、広島椿祭りを催しております。
詳しくは、元宇品観音寺のホームページをご覧ください。