座禅会 禅は大慈悲心

11月に入り、晩秋を迎えました。
境内のドウダンツツジも鮮やかに紅葉しております。
さて、本日は、第2土曜日で、恒例の座禅会を開催いたしました。
初参加の方を含め、21名の方がご参加くださいました。
今月もたくさんの方がご参加くださいました。ありがとうございました。

今回も、ソーシャルディスタンスを確保し、マスクを着用していただきました。
お経のほうも、参加者の皆様には黙読していただき、私はマイクで唱えさせていただきました。
そして、25分の座禅を2セットした後、マイクで、お話をさせていただきました。
本日のお話は、釈宗演老師のお話。
釈宗演老師は、1860年福井県生まれ。
同郷出身で京都の越渓禅師が里帰りした際に禅師に預けられ、満10歳で得度します。
京都の妙心寺天授院、建仁寺両足院、岡山の曹源寺、鎌倉の円覚寺と修行を続けます。
そして、円覚寺の今北洪川老師から悟りの証明を受けられたのが満23歳の時でした。
円覚寺内の塔頭寺院の住職となってから、慶応義塾の福沢諭吉より英語と洋学を学んだ後、
山岡鉄舟や福沢諭吉の助けを受け、セイロン(現スリランカ)に留学し、南伝仏教を学びます。
1892年、今北老師が亡くなられると、32歳の若さで臨済宗円覚寺派管長に選ばれます。
1893年のシカゴ万国宗教会議では、日本仏教代表として演説をします。
この時の演説に深く感銘したアメリカの仏教研究家のポール・ケーラスの依頼で、英語に堪能な鈴木大拙居士(釈宗演老師のもとで修行していた)を渡米させます。
釈宗演老師と鈴木大拙先生が欧米に初めて禅を伝えた方々でした。
そんな釈宗演老師は1919年、満59歳で亡くなられました。
釈宗演老師は、禅、大乗仏教、南伝仏教、英語、洋学と広く学ばれました。
さらに、セイロンでは植民地支配を目の当たりにし、その後、世界平和をうったえ続けました。
「禅はどこまでも血あり涙あって俗世間を救うという大慈悲心のあるものでなければならぬ。」
「戦争は一部の野望に燃える人々が人類の平和を脅かし世界の秩序をくつがえそうとして普遍の真理の実現に向かおうとする歴史の大きな流れに逆らおうとするものにすぎないのです。」
現在のロシアによるウクライナ侵攻のことを言っているかのようなお言葉だと感じました。
ロシアによる侵攻の影響で、日本も物価が上がり、生活に大きな影響が出ております。
それでも、大慈悲心をもって平和をうったえ続けながら、みんなで頑張っていきたいですね。
このような話をいたしました。
お話の後、参加者の皆さんには、お茶とお菓子をお持ち帰りいただきました。
これからの季節、コロナの第8波に入りそうです。
状況次第で、現地開催からオンライン座禅会になるかもしれません。
HPでご案内いたしますので、ご確認ください。
来月以降の座禅会も、よろしくお願いいたします。!
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