座禅会 捨てて生きる

7月に入りました。いよいよ夏本番の季節を迎えました。
先月はあじさいの季節で、あじさい祭りを開催いたしました。
風鈴祭りのほうは8月末まで開催しております。
さて、本日は、第2土曜日恒例の座禅会を開催いたしました。
今月もたくさんの方がご参加くださいました。ありがとうございました。

今回も、ソーシャルディスタンスを確保し、マスクを着用していただきました。
お経のほうも、参加者の皆様には黙読していただき、私はマイクで唱えさせていただきました。
そして、25分の座禅を2セットした後、マイクで、お話をさせていただきました。
本日のお話は、江戸時代の禅僧、禅海さんの話をご紹介。
江戸で旗本の家に仕えていた禅海さんは、色恋沙汰で、その旗本を殺してしまいました。
そのまま家を出て、その後、仏門に入り、禅海という名をもらいます。
諸国行脚の途中、九州の耶馬渓で、旅人が命を落とすほどの危険な道がありました。
禅海さんはトンネルを掘って安全な道を開こうという誓願を立て、掘り始めます。
そんな頃、江戸で殺された旗本の子供が仇討ちにやってきました。
禅海さんは自分の罪を認め、工事が完成するまで仇討ちを待ってほしいと願います。
事情を聞いた息子は承知して、工事を早く完成させようと手伝うことになりました。
毎日、過ごしていくうちに、息子は禅海さんの志に心が動かされていきます。
工事が完成すると、息子は怨みを捨てて、江戸に帰っていったという話です。
法句経にこういう言葉があります。
「怨みに報いるに怨みをもってしたならば、ついに怨みのやむことがない。
怨みを捨ててこそやむ。これは永遠の真理である。」
怨み合いや怨み続けることは、自分の心をよりいっそう苦しめます。
怨みを捨てることが、これからの自分を一番楽にしてくれるとお釈迦様はいわれます。
過ぎ去っていく日々のことを考えすぎて、後悔や憎しみの心で、これからの一日一日を無駄に過ごさないように、今この時を大事に過ごしていきましょう。
このような話をいたしました。
話が終わりますと、参加者の皆さんには、お茶とお菓子をお持ち帰りいただきました。
来月は、お盆の行事のため、座禅会はお休みです。
次回の9月の座禅会に、またお越しください!
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