座禅会 とけるお経

Pocket

20130914suifuyo
朝夕涼しくなり、秋らしくなりました。
境内の酔芙蓉も次々に開花しております。

さて、14日は、第2土曜日で、座禅会がありました。
参加者の皆さんは、21名でした。
ご参加ありがとうございました。

20130914kannonji

25分の座禅を2セットして、茶話会。
このたびも、やまだ屋さんから施菓をいただきました。
いつもありがとうございます。

茶話会の話は、仙厓(せんがい)和尚の話。

仙厓和尚は江戸時代の臨済宗の禅僧で、博多の聖福寺の住職をしておりました。

その仙厓和尚が、正月の元旦に町へ出てみると、黒山の人だかりができておりました。
近づいてみると、派手な夫婦喧嘩をしております。

そのうち、夫の方が妻を手でたたいてしまいました。
妻は大いに怒って、「たたくより殺せ。さあ殺せ。」と大変な騒ぎになりました。
そこで、仙厓和尚が飛び出して、「やれ、やれ。死んだら引導をわたしてやる。」(葬儀で引導を唱えてやる)

これを聞いて急に恥ずかしくなったのか、夫婦は喧嘩をやめました。
仙厓和尚が喧嘩の原因を聞くと、正月の雑煮を煮過ぎて食えぬ食えない、というのが始まりだったという。

仙厓和尚は、静かに二人をさとしました。
「もともと他人が一緒になっての夫婦だから、ときには不満も起ころうが、喧嘩はやめなさい。
わしが有り難いお経を書いてやるから、二人で毎朝三べんずつ唱えるがよい。」
そういってお経を唱えました。

富士の白雪  朝日でとける
今朝の雑煮は 煮てとける
夫婦喧嘩は  寝てとける

毎朝唱えたこの夫婦は、きっと派手な喧嘩はしなくなったでしょう。

昨日のことは忘れて、次の日には、明るく「おはよう」と挨拶をしていく。
そうすれば、お互い気持良く一日が始められるのではないでしょうか。
寝る前に短い時間でも座禅をして心を落ち着けてから寝ると、次の日にはとけて無くなると思います。

その時その時のことをすぐ忘れるとまではいかなくても、「寝てとける」という所まではいきたいものですね。

こんなお話をいたしました。

今月の21日(土)には、午後5時半から、献奏月見茶会があります。
お月見が好きな方、おだんごが好きな方、琴や尺八の音色を聞きたい方、どうぞお越し下さい!

Pocket

コメントを残す

CAPTCHA


このページの先頭へ